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2007年7月 4日 (水)

【流行】コピー& ペースト文化の大罪

 私はコピー&ペースト文化という全く新しい流行の創出システムが、逆に流行を生み出す力を無くしてしまったのではないか、とのべた。

 そもそも私は流行には本来二通りの意味があると思う。一つはテレビやマスコミ、ネットなどで話題となり多くの人に情報として流通すること。

 そしてもう一つは、流行するもの、それそのものに単なる話題を越えた実態としての価値があることだ。

 例えば流行するものそのものが、新規性、有用性、独創性、国際性、技術力、経済性などの価値をもつものだ。

 そして後者の、実態として価値をもったものの中から、流行が社会に浸透し、定着し、やがて文化になっていくものが現れる。ビートルズ、ジーンズ、ハンバーガー、最近では携帯電話などなどだ。

 最初世の中に出てきたときは若者を中心に熱狂的なブームを巻き起す。やがてそれが世代を越えて、時代をとらえ、広く大衆の心をとらえ、やがて文化になっていった。

 ウィキペディア(Wikipedia『流行』より)では、こう述べている。『急激に普及し、あっという間に消えてしまう流行を、ファットと呼ぶ。(例:たまごっち)いっぽうで、長期にわたり流行し、その社会に定着する流行を、ファッションと呼ぶ。』

 今日の流行とは実はファッションにもファットにすらなり得ないものが多いのではないかと感じている。

 むしろ単なるフロー(flow)であり、実態的価値がともなわないもの。情報の流通過程で、ただ消費されて終わってしまうものばかりに感じるのは私だけではあるまい。

 これはマスコミの形にも大いに関係していると言える。今の時代はインターネットだけでない。テレビも地上波だけでなく、BS、CS、CATVなどなど極めて多様化している。

 テレビの番組もニュース番組かワイドショーか分からないものが増えている。新聞もまともな日刊紙だけでなく、派手な見出しのスポーツ各紙も相変わらずタブロイド版の夕刊紙も元気だ。

 雑誌にしても極めて多様化していて本当に読む人がいるのか思わず心配してしまうくらいだ。

 ここで大事なことは彼らにとってニュースとして価値があるとかということの前にやっかいな問題が存在するという事実だ。

 すなわち彼らも商売として飯を食わねばならない。だとすれば紙面や番組に穴をあけるわけにはいかない。内容はともかく、まずは枠を埋めることが第一であり、そんな中でストレスをためながら時間に追いまくられているのだろう。

 かつては一つの話題でも情報が流通していくプロセスのリードタイムが長かった。要は時間が稼げた。この間で手を変え品を変えて、演出をこらして、間がもった。しかし、今ではそれが一瞬である。

 料理を作る料理人に例えるならば、作った端からすぐ次の料理はないのかと催促が始まるようなものだ。
 料理をする側も必死だ。材料を吟味し、集め、趣向を凝らしてどこにもないものを作りたくても、そんな時間は与えられていない。それほど人間が何か(特に名作と呼ばれるもの)を生み出すためには莫大な時間がかかる。

 しかし食べる方はどこまでもワガママだ。気が付けば、前よりも刺激の強いものをと、要求がどんどんと厳しくなる。

 大衆は常に新しい『刺激』を求めると同時に『飽き』も早い。結果として、話題やブームが作り出され瞬くままに消費されていく。今は情報の伝達スピードがあまりにも早いため、作り手はその速度についていけてない。

 問題は、流行という情報が流通し消費されていく時間が極端に短くなってしまったということだ。その速度のアップに人間の創造力のスピードがついていっていない。

 一つヒットさせても、すぐ次のヒットを要求される。休む暇もない。結果、どんどんと創造の意欲もそがれ何かを産み出そうという若い情熱も冷えてしまったとしたらどうだろうか?

 しかし、一方で視聴率だのなんのと言われれば、手っ取り早い方法がいい。いや、それしかしかたない。このことがコピー&ペースト文化を生む根深い背景だろう。

 そして結果として、消費者も、上辺だけの同じようなコピー&ペースト情報に飽きたらなくなってくる。
 そして求める刺激がエスカレートし、ブログやリーク話のような、一般には流通していないものでも、実態がともなっているものほうがリアルで面白いと感じるようになってきた。

 フランスの小説家ロマン・ロランは流行についてこう語っている。『流行はつねに前進していく。そして、精神の偽りの自由が絶えずせり上がっていく。 ほとんど誰もそれに抵抗しようとはしない。』

 ロランのいう流行はそこに作り手の情熱や伝える人間の使命感があったからこそ成り立つ話だ。

 そこに文化として定着し新たな価値を生む、時代を引っ張る原動力があるからこそ、人々はその軽薄さやいかがわしさにも寛大となり流行を受け入れたのだ。

 しかし今日、もしコピー&ペースト文化がそれを根底から変えたとしたら、我々の創造性や情熱はどのように発揮すべきなのだろうか?

 また大問題を抱えてしまったようだ。

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