【教育】千住家の母の教育白書
千住三兄弟が果たしてどんな環境や教育、しつけのもとで育ったのだろう?
普通、親が優秀なら子供もある程度優秀なものだが、しかし三人も子供がいれば大抵一人か二人、甘やかされて世間知らずのワガママに育つか、他の兄弟と比較されていじけてコンプレックスをもつ、いわゆる『落ちこぼれ』が出てくるものだが、この一家はそれがない。
第一、両親とも立派な人だが芸術の分野では自ら普通の人間だったと公言されている。
つまり、三人とも芸術家としてのDNAを引き継いでいるわけではない。
それが三人とも揃って、(この『揃って』が凄い)世界的な芸術家になっているのだから、間違いなく、子育ての勝利なのだ。
千住真理子はテレビの番組の中で、『父親が毎日何時間何分何秒、練習したのかを正確に測ってグラフにしなさいと言われてきっちりやりました。
父は随分喜んでくれまして、私は嬉しくてどんどんやる気が出て沢山練習しました。』と語っている。
さすが千住鎮雄先生らしい。私も学生時代、経済性工学はよく勉強したが、そのまんまの教育論だとおもった。
さらにビックリしたのは画面に映し出されたグラフが、一日当たりの練習時間が半年間で8時間から11時間まで増加するその伸び方の異常さだ。
経済性工学というのは、一言で言えばA案、B案、C案とアイデアがあると、どれが一番経済的に効率がよいか、つまり『儲かる、得するアイデアを科学的・合理的に選ぶための理論』なのだ。
頑張れとか、疲れたとかやる気とか根性などという数値に現れないものは直接の要因として扱わない。
このグラフは伸び続けて子供の千住真理子が疲れて病気になったり、ストレスが蓄積して暴れたりなどとはあまり考えない学問だ。
しかし純粋にいいことは子供を褒めるあたりは天才が育つ環境なのだろう。
実はこの千住先生だけでなく、お母さんがまた素晴らしい教育者だ。
下に紹介したのがお母さんの文子さんが書かれた子育ての本だ。ネットに出ていた書評を3つ添付しておいた。
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『子供は皆天才なのよ。』
『子供は親のものではないのよ。将来どんなことをやっても自由なのよ。』
『興味を持って集中させること以外に子どもを伸ばす方法はないわ。』
『どんなことがあっても音を上げずに頑張れるか、誰も助けることはできない.自分一人でやるのよ』
『何を悩んでいるの?人生には幾つかの鍵があるのよ。その時がきたと思ったら、ひたすら頑張るだけなのよ。』
この言葉どおりなら、三人とも親の型にはめられたわけでなく、親が引いたレールの上を走ったわけでもない。
芸術家に育てたのでなく、一生懸命育てた結果、芸術家になったのだ。だから文字通り、『天才を育てる子育て論』と言える。
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正直こんなことを言ってくれる親の元ならいい子が育つはずだ。
しかし一般の家庭はこれが全く逆だ。
普通の家なら疲れて帰ってきてお酒を飲んでクダを巻いた父親が『おい。勉強はやっているのか?』と年に一、二度聞く程度。
母親は稼ぎの悪い旦那の悪口を声高に口にし、挙げ句の果てに『お父さんのように情けない人間にならないようにチャント勉強するのよ。』と子供に語っても当たり前だと胸を張っている。
『あなたのためよ。』といいながら、母親自身の見栄のためとライバルの母親への対抗心、親戚への自慢、そして自分では苦しまないゲーム感覚で、子供に『勉強しろ』と言い続ける。
『あんたの子供は私利私欲で子供をカタルシスを得るための道具にすぎないと皮膚感覚で知っていますよ。そらゃ勉強するわけないわな。
まず子供に勉強させたいなら、ソファーに座って豚みたいにバリバリ食べてるそのボテトチップをやめなさい。
あなたが自分から目標に向かって努力する姿を見せれば、子供はあなたの言葉に嘘がないとわかって自然と頑張りますよ。』と大きな声で言ってあげたい。
まぁ千住家の母親の子育ての妙を味わっていただきたい。
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『千住家の教育白書』
千住 文子 著
(新潮文庫)

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3人の芸術家を育て上げた母の愛の記録。世界の舞台で活躍する日本画家・千住博、作曲家・明、ヴァイオリスト・真理子の芸術家3兄妹を育てた母親のエッセー。私は子どもたちのガキ大将だった/千住家の始まり/星とヴァイオリン/アメリカ2万キロの旅/父母を看取る/芸術開眼/蝉時雨―など3人が芸術家として成していく軌跡を母の目で感動的に描く!
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才能を伸ばす魔法の言葉がいっぱい。三人の世界的芸術家を育てた母の記録。
子供は親のものではないんだ。将来どんなことをやっても自由なんだよ……。夫の励ましを胸に、母は子供たちと本気で向かい合った。それぞれの豊かな感性に時に戸惑いながらも、同じ目線で感動を分かち合い、悩み、悲しみ、ともに喜ぶ。やがて長男・博は日本画、次男・明は作曲、そして娘・真理子はヴァイオリンに自らの道を見出して……。三人の“世界的芸術家”を育てた母の記録。
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名だたる芸術家を3人も輩出した千住家.
どんな教育をしていたのか,誰もが知りたいところでしょう.
そんな要望に応えるかのような題名の本書.
だけど,題名とは裏腹にそんな体の良いHow to的な要素はほとんど書かれていない.
あるのは,必死に生きてきた一つの家族の歴史だけ.
でもやっぱり,意図的ではないにしろ芸術家の素地を作り出す環境があったことは間違いない.たとえば父親のアメリカ留学.幸運なそれぞれの師との出会い.そして,多感な時期に経験した祖父・祖母の壮絶な看病と死.
なかでも,父親:鎮雄氏のぶれない教育理念には学ぶところが多い.
「興味を持って集中させること以外に,子どもを伸ばす方法はない」
「どんなことがあっても音を上げずに頑張れるか.誰も助けることはできない.一人でやるんだよ.」
「何を悩んでいる.人生には幾つかの鍵がある.その時がきたと思ったら,ひたすら頑張るだけなのだ」などなど.
私はあまり好きではないけれども,もし「成功」というものがこの世の中にあるとすれば,そこに通じる道に近道はないということを,この本を読むとよくわかります.
ん〜やっぱり「成功」とは言いたくないな.「本物への道」といいたい.人生の一つ一つを生きることによってのみ,そこを歩むことができる.そんなことを感じました.
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